








WW1 ARMY BACKSTRAP CHINO
第一次世界大戦期のUSアーミーによる、バックストラップ(シンチバック)付きのヴィンテージ・チノトラウザーズ / WW1 US Army Backstrap Chino Trousers。のちに第二次世界大戦期、米軍がデニムを制式採用する際の原型となったディテールを備えた、現存例のきわめて少ない一本です。
年代判定の根拠
腰後ろのバックストラップと、アルミ製ボタンの仕様が判定の根拠です。バックル調整式のバックストラップはベルトループが一般化する以前の調整機構で、第一次世界大戦期の軍用トラウザーズに見られる過渡期のディテールです。以降の量産型では省略されていきます。チノクロスの目付けと縫製もこの時期のものです。
背景・文脈
チノクロス(コットンツイル)の軍用トラウザーズは、19世紀末に英領インド産の綿ツイルを起源として米軍に採用され、第一次世界大戦期に本格的な支給品となりました。この時期のバックストラップ付きモデルは、ウエスト調整をベルトではなく背面のストラップで行う構造を持ちます。そしてこのバックストラップという構造こそが、のちに第二次世界大戦期、米軍が初めてデニムを制式採用した際のデザイン原型となりました。ミリタリーウェアの系譜においても、現在のワークウェア・アメカジの系譜においても、起点に位置づけられる一本です。
状態・実寸
サイズ:ウエスト88cm / レングス84.5cm / 裾幅25cm
仕様:バックストラップ(バックル調整式)/ アルミボタン
100年以上前の個体につき、経年による色ムラ・退色・使用痕があります。現状渡しとお考えください。
目利き
30年この業界にいて、WW1期のバックストラップ付きチノを実物で見た回数は数えるほどです。画像資料としても、これまで確認できたことがありません。第二次世界大戦期のデニム採用へつながる系譜の、まさに起点にあたる個体です。着るための一本というより、アメリカ被服史の物証として手元に残すべき一点だと考えています。
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